SiSStとは? 伊藤慎悟のヒストリーをご紹介

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自分の肩書を飾るような、名前だけの中小企業診断士でいることには我慢ができませんでした。

伊藤慎悟 | ヒストリー

妻と娘、父と母の5人家族。時間が不規則であるコンサルタント業の中で、「無事これ名馬」であることも大事であると考え、健康維持のため加圧トレーニングとウォーキングを続けている。
趣味は空き時間に一人で行く映画鑑賞。特に心がキュンとするような邦画が好き。あとは幼少時代から一貫してファッションやオシャレに関することに興味や関心がある。

デザイナーへの憧れ

丸坊主だった中学時代から「ポパイ」や「ホットドック」といったファッション誌を読み、なんとなくデザインに関わる仕事がしたいと思い、工業高校のデザイン科に入ったものの、美術やデザインの才能を持つ周りの同級生の才能を羨む日々でした。在学中に初めて描いた油絵が「全日本学生美術展 特選」という賞に選ばれ表彰式のため学校から東京へ行かせてもらったのが一番の思い出でした。あの頃は創作することだけがデザインだと思っていました。そうでないことに気づいたのはもっとずっと後のことでした。それでも受身的な授業の多い高校生活の中で、3年間、自分で創作することを求め続けられたことはよい経験だったように思います。

旅行会社に就職

デザインで生きる道を断念し、卒業後は普通の仕事に就こうと思い、名古屋鉄道に入社。配属された会社が系列の観光バス会社でした。18歳から23歳までの5年間、名古屋駅近くのデパートにある旅行センターで手配相談業務をしたり、電話予約センターでの電話対応、パックツアーの添乗員、企業や団体への営業の仕事をしていました。 時代はバブル景気真っ只中、世の中には旅行に行きたい人が溢れていました。 忙しい日々でしたが、18歳の時から毎日のように初対面の人たちとコミュニケーションを取ってきたことや、旅行中に起きる様々な出来事に対処してきたことは私を育んでくれたように思います。

商工会議所への転職

5年間勤めた観光バス会社でしたが生涯の仕事として考えることができず退職しました。ある時、市の広報誌に「商工会議所職員募集」の記事を見て応募。7月からの中途採用試験だったこともあり、応募者が少なかったせいか運よく私だけ採用していただきました。総務課を3年間経験した後、中小企業相談所へ異動。その頃から地域の中小企業を支援する仕事に携わるようになりました。とは言っても知識も経験もない私は直接相談に乗るようなことはなく、上司や先輩の手伝いや雑用が主な仕事でした。

中小企業相談所に配属されてから半年くらい経った頃、上司に呼ばれ、これから「創業支援」を担当してほしいと言われました。ちょうど開業する人より、廃業する人が多くなる逆転現象が出てきた頃で、国をあげて創業支援をしていこうという方針が出ていた頃でした。私が創業支援を担当することになったのは、他の先輩たちはそれぞれ担当の仕事を抱えていて大変だけど、下っ端の私にはまだ余裕があったからだと思います。まずは創業セミナーから始めてほしいと指示されましたが、それまで商工会議所ではすでに事業をやっている方向けのセミナーは数多くやっていましたが、これから事業をする人向けのものはやったことがない。どんな講師で、どんな内容のセミナーをすればいいのか、どういうチラシを作って、どこに周知すればいいのかなど初めてで分からないことばかりのスタートでした。

翌年くらいからは県や国の支援も手厚くなり、より大規模なセミナーを開催できるようになりました。元々旅行会社にいたこともあり、企画を考え、準備し、実行することには慣れていました。最初は分からないことばかりでしたが、慣れていくうちに、どうやったらより多くの人が来てくれるだろうか、どんなテーマでどんな講師を呼んだら来てくれた方を満足させられるだろうかに興味や関心が変わっていきました。講師の先生との打ち合わせや、チラシ作成に至るまで気を配りました。そんな甲斐あってか各務原商工会議所で行う創業セミナーには多くの人が参加してくださり、高い評価をいただいていたと思います。

中小企業診断士を目指して

セミナー時には私は司会進行役もやっていました。元添乗員だった私にとっては人前で話すことは苦ではありませんでした。 そんなことを続けていると、セミナーの受講者の中から私に相談したという人が出てくるようになりました。しかし私には自信がありませんでした。年齢も若く、経験もなければ、肩書も学歴もない私は相談に乗るのが怖かったです。そんな相談があると、「私はまだ経験がないから」と、いつも先輩や専門家の先生にお願いしていました。でも、いつも相談者の方が帰られる時に「ほんとは伊藤さんと話したかった」と思われているんじゃないかという気がしていました。そんな自分の不甲斐なさを感じている時に、「中小企業診断士」という国家資格があることを知りました。この資格は学歴に関係なく受験できる。「経験も学歴もないけど、この資格が取れたら私でも自信を持って経営の相談を受けることができるのかな」。そう思ったのが中小企業診断士の資格取得のための勉強を始めようと思ったきっかけです。ちょうど30歳になる歳でした。

独立開業に至る経緯

多くの方のご縁やご支援にも恵まれ、平成19年5月、38歳の時に資格を取得できました。勉強を始めてから資格を取得するまでは約8年かかりました。途中で「僕には無理かも」と諦めて勉強をしない時期もありました。それでも心のどこかで諦めきれない気持ちを持ち続けていてよかったと思います。この8年の間に商工会議所では経営指導員にもなり、たくさんの仕事も任されるようになっていました。しかし自分の中では新たな課題が生まれました。多くの資格がそうであるように、資格を取ることと、仕事が出来るようになることは違う。経営指導員の仕事は出来ていても、中小企業診断士としてコンサルティングできる力はありませんでした。職場では中間管理職としてマネジメントをする仕事を任されるようなり、これまでのように現場の中小企業者の所に自由に行き来することもできなくなっていました。このままでは名前だけの中小企業診断士になってしまう。元々、自信を持って中小企業を支援する力を身に着けたいと思った私には、自分の肩書を飾るような名前だけの中小企業診断士でいることには我慢ができませんでした。そんなことが理由となり、自らのスキルアップのために16年間勤めた商工会議所を退職することを決めました。

開業からこれまで

2008年9月独立開業しました。最初は各務原商工会議所で職員としてやっていた国からの受託事業のコーディネーターの仕事を外注で引き受けるのが始まりでした。他にも他県の商工会議所に勤める知人が県の経営革新計画の承認をとるための計画書を作成する専門家の仕事を依頼してくれました。 2年目からは地元の商工会からも専門家の依頼があったり、徐々にセミナーや講習会の講師の仕事もするようになりました。今では年間約300件の企業相談に乗り、約180回のセミナーや研修などの講師を務めています。また開業年から中小企業大学校からの依頼により、商工会や商工会議所の職員向け研修や中小企業診断士養成課程のインストラクターなど、中小企業支援者を育成するための仕事も続けています。

最近は活動が広がり、NPO団体や行政などが行う社会貢献活動に経営の視点を取り入れるためのアドバイザーを担ったり、地元金融機関の紹介や帝国データバンクの契約コンサルタントとして民間企業のコンサルティング活動も行っています。

2019年からは新設された「飛騨市ビジネスサポートセンター」のセンター長を務めています。開業からこれまで、多くの方にご縁やご支援をいただいたおかげでこれまで続けることが出来ています。

コンサルタントとしての私の特徴

現在、私が経営コンサルタントとしてやっている仕事は、「セミナー講師」と「個別相談」の仕事が中心です。セミナー講師としては、経営戦略や会計をはじめ、様々なテーマでセミナーを担当させてもらっていますが、一番の特徴は「分かりやすさ」ではないかと思います。事業者の方は難しい知識や理論が知りたいのではなく、実際に自分の商売に活かせる学びであるかが大事だと思います。一見難しそうな経営の話を、事業者の方が自分で考えて実践できるようにお伝えしています。

個別相談では、事業者の方が経営や生活を継続できることを念頭に置いて、決算書を見ながら、どのくらいの売上や利益が必要かなど会計面の目標を明確にしてから今後の経営戦略を一緒に考えていきます。経営戦略を考えるうえでは、「戦略マップ」を使って1枚のシートで見える化するとともに、相談者の方の経験や興味などの特徴をどうやって経営に活かすを考えたアドバイスを行なっています。

これから目指すもの

私の経営理念は「自らの成長を通じて、目の前の人の役に立つ」です。この想いは開業以来10年以上ずっと変わりません。そのために私自身の特徴を伸ばすための自己投資をずっと続けてきました。その甲斐もあって、私自身、経営コンサルタントとして、成長する機会にも恵まれましたし、そのことによって出来ることも多くなり、納得のいくセミナーや個別相談が出来る確率も上がってきたように思います。こうした想いは、この仕事を続けている限り、これからもずっと変わらないと思います。

ただ私も50歳を超えて、私自身が成長することへの興味より、目の前にいる事業者さんたちにどれだけ役に立てたかに注力していきたいと思うようになってきました。経営コンサルタントの仕事は、すぐに成果が伴う仕事ばかりではありませんが、私に出会ったことがきっかけになり、事業者の方の経営も人生も良くなった。そんな瞬間に多く関わっていくことが出来たら、私自身も幸せな50歳代を過ごしていけるのではないかと思っています。

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